昭和の懐かしのエスビー食品スナック菓子を振り返る

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1. 駄菓子売り場の思い出

昭和の時代、駄菓子屋は子どもたちのワンダーランドでした。色とりどりのお菓子が所狭しと並び、小さな手を伸ばして選ぶあの瞬間は、何とも言えない幸せな時間でした。中でもエスビー食品のスナック菓子は、その心を踊らせる一つでした。ポテトチップスが未だに定番の人気お菓子であるように、当時の駄菓子屋でも定番の一角を占めていました。しかし、エスビー食品のポテトチップスはどこか一味違っていました。

エスビー食品は、その独創的なネーミングとサイズで、多くの子どもたちの心を掴んでいました。例えば、『5/8チップ』は一般的なポテトチップスよりも少し小さいサイズのポテトチップでしたが、その数字が持つ響きの心地よさと手に馴染む感触が特徴でした。分数なんてまだ理解していなかった当時の私たちにとって、そのサイズ感と響きこそが、選ぶ楽しさを倍増させてくれたのです。

また、『S&Bスナック 鈴木くん チョッピリ しお味』や『佐藤くん ほんのり チーズ味』などのネーミングセンスも子どもたちの興味を引きました。日本でよくある名字を冠したこれらの商品は、まるで身近な友達のような親しみやすさを提供してくれました。もちろん、駄菓子屋で買えたこれらのお菓子は、友達同士でどちらの味が好きかと話題にするのも楽しみの一つでした。

エスビー食品がスナック菓子の市場から撤退しても、あの特別な雰囲気とそれに伴う心のワクワク感は、消えることがありません。駄菓子売り場でお小遣いを握りしめて選んだあの日々の思い出は、今なお色あせることなく私たちの心に生き続けています。あの頃の気持ちを振り返るたびに、エスビー食品が与えてくれた懐かしい思い出はより鮮明になります。

2. サイズと発想がユニークな「5/8チップ」

S&B 5/8チップ – YouTube

(出典 Youtube)

1979年に発売された「5/8チップ」は、多くの子どもたちにとって特別な存在でした。この商品は一般的なポテトチップスのサイズと比べると明らかに小さく、まさに5/8のサイズです。このユニークなサイズ感が、まだ分数も分からない幼少期の子どもたちにとっては非常に魅力的でした。

昭和の駄菓子屋や駅の売店で定番となったこのスナックは、その小さなサイズだけでなく、「5/8」という響き自体が不思議な魅力を持っていました。名前の由来を深く考えることなく、そのリズミカルな響きに心を躍らせたものです。駄菓子屋で手に入る手頃なサイズと価格、そして他のスナックとは異なる特異性が、子どもたちの心を捉え続けました。

また、このチップはエスビー食品が手掛けるスナック菓子の中で、一風変わったアイデアの先駆けでもありました。単なるサイズの変化だけでなく、ブランド全体が「何か新しいことを試みよう」という意気込みを感じさせます。このような商品が存在した背景には、単に消費者のニーズに応えるだけでなく、驚きや楽しさを提供したいという企業理念があったのではないかと思われます。

3. 名前にちなんだ「鈴木くん」「佐藤くん」

エスビー食品のスナック菓子には、懐かしくもユニークな魅力が詰まっていました。その中でも特に異彩を放っていたのが、「鈴木くん」や「佐藤くん」といった商品名のスナック菓子です。これらは、日本で非常にポピュラーな苗字を用いたものですが、ただの名前を冠しただけでは終わりません。テレビCMでも、そのキャラクター設定がユーモラスに描かれており、それぞれの個性がきちんと際立つように工夫されていました。

例えば、「鈴木くん チョッピリ しお味」は真面目な印象を持ち、「佐藤くん ほんのり チーズ味」は少しちゃめっ気のある、いたずらっ子の雰囲気を持たせています。CMでは、鈴木くんと佐藤くんが互いにライバル心を燃やす様子が見られ、佐藤くんの時折見せる冷や汗に、思わず微笑んでしまうこともありました。

さらに、これらのCMがただ単に商品を紹介するだけでなく、視聴者に対する親しみや温かさを醸し出していたことも特徴的でした。商品の魅力を伝えつつ、その背後にあるストーリー性を大切にする広告手法は、現代でも参考にされるものです。

そして「田中くん」や「山本さん」バージョンのスナックも登場していましたが、手に取るたびに自分の名前があったらいいのにと思わせるような、どこかくすぐったい想いを抱かせていたのも、この商品シリーズの大きな魅力のひとつでした。限りない親近感を生む工夫が随所に光るエスビー食品のスナック菓子。名前だけで終わらない、それぞれの商品が放つ個性にも注目して振り返ってみてはいかがでしょうか。

4. ポテチ×あられの新感覚「S&B あ・られチップ」

ポテトチップスとあられが出会った「S&B あ・られチップ」は、スナック菓子の世界に新風を巻き起こしたユニークな商品でした。
一般的なポテトチップスに、さらにあられの食感が加わることで、食べる楽しみが倍増しました。
ポテチの軽やかさとあられのしっかりとした食感が絶妙にマッチし、噛むたびに異なる感触を楽しめるのが魅力です。
また、パッケージも一風変わっており、六角形の形状と角ばったデザインは見る者の目を引きました。
さらに、「あ・られチップ」というネーミングも印象的で、この独特な響きが商品の魅力をより一層引き立てていました。
テレビCMには、西田敏行さんがエアロビクスの講師として出演し、テンガロンハットをかぶって踊る姿が話題になりました。
コミカルで親しみやすい彼の演技も、商品の人気を支える要因の一つだったのです。
このように、「S&B あ・られチップ」は、ただのスナックとしてではなく、その独特な発想とデザインで多くの人々の心に残った一品でした。

5. ほのぼのカップルに憧れる「S&B パフスティックコーン」

エスビー食品の「S&B パフスティックコーン」は、そのユニークなテレビCMで多くの人々の心に残るスナック菓子ですが、特にほのぼのカップルのCMが話題を呼びました。
当時のテレビCMでは、剣道部の男子高校生がベンチで隣に座っている女の子から突然キスされるというシーンが印象的でした。
このかわいらしいシーンは、元俳優の宮田恭男さんが男子高校生役を演じ、彼の照れ隠しのような爽やかな笑顔がピュアさを際立たせていました。
実はこのキスシーン、宮田さんには事前に知らされていなかったため、彼の驚きや動揺がそのまま映像に収められており、観る者に自然な親しみと微笑ましさを与えていたのです。
当時の子供たちは、この可愛らしいカップルの様子に憧れを抱きました。
「S&B パフスティックコーン」は、チーズ味とバター味があり、どちらも手軽に食べられると人気を博しました。
これらのフレーバーは、スナックを楽しくするだけでなく、家族や友達と分け合うことでより楽しさを倍増させました。
今では手に入れることが難しいこれらのスナック菓子ですが、そのほのぼのとしたテレビCMと共に、エスビー食品のスナック菓子の思い出は多くの人にとって特別なものでした。
懐かしい思い出に浸りながら、もう一度「あの頃」の気持ちを思い返してみるのも良いのではないでしょうか。

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